エッセイ

「空き家対策特別措置法」

「空き家対策特別措置法」

今年はこの法律がとてもよく目につきました。

住む方がいなくなったご実家を片付けるご依頼があります。
片付けが終わった後、どうするか。

建物はそのままで売る。
建物を壊し更地にして売る。
とりあえず、そのまま置いておく。

等々、これからのことを家族、兄弟、親戚の方などと相談されています。

平成27年「空き家対策特別措置法」が完全施行されました。
固定資産税の改正と生活環境を悪くする恐れのある空き家対策がメインのようです。

今までは建物があると土地にかかる固定資産税が優遇される特例(条件によってその軽減率は変わりますが)があったのがなくなり、下手をすると普通の固定資産税以上の費用が発生することになります。

また、周辺の生活環境の保全を図るために「空家対策特別措置法」や「空き家条例」以外にも「建築基準法」(著しく保安上危険・衛生上有害な建築物)、「道路法」(道路の構造又は交通に支障を及ぼす行為)、「廃棄物処理法」(ごみ等の不法投棄等により生活環境の保全上支障がある)、「消防法」(火災の予防に危険であると認められる状態)に照らし合わせて勧告、命令、代執行の処分が科せられる事もあります。

この法律ができたわけは、適正に管理されず放置されている建物が色々と悪影響を及ぼすからです。
倒壊したり、不法侵入されて住み着かれたり、衛生的に環境が悪くなって害虫や害獣が発生したりと、色々な問題がおこる可能性があります。

周辺に悪影響を起こさないようにきちんと管理していればいいと言うことになりますが、固定資産税の特例が無くなったのは厳しいですね。
私ども片付け専門「かたづけじょうず」では「空き家の管理」「家屋の解体」「家屋や土地の売却」などのご要望をお持ちの方に専門業者の紹介もできます。遠慮無くご相談下さい。

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総務省によると(抜粋です)

「個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会」の最終報告について
~「借主負担DIYの賃貸借」と「適切な空き家管理」の指針~
(平成26年3月20日)

空き家全体の戸数はこの20年で倍増しており、空き家の種類別内訳では、「賃貸用の住宅」(413 万戸)が最も多く、次に「その他の住宅」(268 万戸)となっており、その内訳では「一戸建(木造)」(173 万戸)が最多である。
また、空き家のうち「賃貸用又は売却用」の増加率は減少している一方で「その他の住宅」の増加率が増大している。

都市部に比べて地方部の一戸建住宅の空き家率が増加傾向にある。
一戸建住宅の空き家率を見ると、首都圏、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、福岡県などの都市部よりも地方部で、平成15 年から平成20 年にかけて空き家率が大幅に増加している。

空き家のうち「その他の住宅」の割合は、一戸建では7割強を占めるが、長屋・共同住宅等では2割弱となっている。(別紙28)
また、一戸建、長屋・共同住宅等ともに、平成15 年から平成20 年にかけて「その他の住宅」の割合が増加し、空き家総数も増加している。
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